2020年12月05日

LEICA M6 シャッター幕焼け。

ライカM6のシャッター幕が焼けた状態で入庫致しました。布幕シャッターの弱点の1ッのです。太陽光線と取付られているレンズの光軸が結んで焼けた模様です。M6の場合はM6以前のモデルと違い測光用の電子基板が入っていたりハウジングを抜く必要が有るためシボ革を取り外す必要があるためシャッター幕交換の場合は格段と時間が掛かる作業になります。
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2020年10月12日

マキナ670の巻上げ故障。

今回はマキナ670の巻上げ故障の作業状況を投稿致します。
基本的には67/670/w67も巻上げ機構は若干の違いは有りますが基本的には同じです。
今回、マキナ670の巻上げギヤーの歯の破損のため分解修理及びギヤー交換の作業を投稿致します。
巻上げユニットの修理の場合はタスキUT/ファインダーUT等をボディから全てのユニットを取り外す必要が有ります。
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ギヤーの歯が破損しており巻上げ時の感触がゴリゴリしたりフイルム送り間隔が悪くなります。
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巻上げユニットのオーバーホール。洗浄の上、グリスの交換を致します。
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以上の巻上げUTの分解の場合、以上の様に全てのユニットを取り外しますのでワイヤーのシャッターチャージ量の調整/フイルム送り、枚数計の調整/レンズピント、距離計の合致精度の調整が必要になります。そのほかで、この機種に多い故障で露出計の測光スイッチの破損が有りますが、測光ボタンの反応が悪いとか軽く触れるだけでスイッチが入ってします症状が有りますが、これらは巻上げユニットの奥に付けられている測光スイッチの破損による症状ですので機構的にスイッチだけと言っても巻上げユニットを取り外す必要があるため手間が掛かる作業になります。

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2020年08月13日

HASSELBLAD 500C〜503CW

1957年にハッセルブラッド500Cの製造が始まり1996年503CWで終了致しましたシリーズですが、40年もの長きに渡り基本設計を変えずに作り続けたカメラはハッセルブラッドしか有りません。50年前の設計がいかに優れていたと言う事です。材質も有名なスウェーデン鋼ですので、いまだに50年前のカメラ内部の金属部品は洗浄をおこないグリスを入れ替えるだけで蘇りますが、残念ながらカメラ内部には金属部品以外に遮光防止用とか作動を吸収するクッション材(モルト)が使用されておりますが、これらは劣化が進みますので交換が必要になってきます。このモルトが劣化すると大きなミラーが作動する度に劣化モルがフイルムに付着したり光線漏れの原因になったり致します。 今回、ハッセルブラットの500シリーズとか503シリーズを、ご使用の方とか、これからご使用を考えられておられる方に少しでも参考になればと思い投稿致します。

ミラー下のモルトの劣化によりミラーが下がりファインダーのピントが不足になりますのでミラーシートを分解にて新しいモルトの取付をおこないます。
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補助シャッターの作動音、特に閉じた折りに接触するモルトが劣化しておりますので交換を致します。その他、ミラー上昇時に当たるミラークッションとかスクリーン取付枠のボディ内部のモルトも交換致します。
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ボディのマウント部のシャッターセットキーの左右にピンが2本出ておりますが、このピンがレンズ取付時に触れて誤操作になりレンズが外れなくなる故障が出ます。対策と致しましてピンの1本を沈めております。503CWはメーカーも気づいて1本になっております。
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