2019年10月20日

ROLLEFLEX 2.8F 巻上げ関係のOH

1960年頃に製造されたローライフレックスの中では1番完成度の高いカメラになります。60年程前に、こんな完成度の高いカメラを作り作り続けていたとはドイツの技術力には感服させられます。残念ながら、いくら精度の高いカメラであってもメンテナンスを怠り、使いつ続ける事によりフイルム送りが重たくなり巻上げの都度、金属音が発生するようになります。今回のメンテナンスは、この巻上げが異常に重たくなり異音発生がキーキーと発している状態ですので特に巻上げに特化した作業になっております。
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巻上げの主要部分のグリスが完全に劣化しておりますので洗浄をおこない巻上げの方には粘着性の高いグリスを使用。その他、シャッターセット関係には比較的粘着性の少ないグリスを使用しております。
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最終的に組み上げ前に仮カバーを取り付けてシャッターチャージの調整とかシャッター切れのタイミングの調整等々をおこないます。勿論、
フイルム装填をおこなっての点検ですので枚数計のスタート位置の確認/上下のレンズのピント精度の点検調整を済ませて、問題が無ければ
組み上げて終了致します。
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posted by ドクターK at 18:10| Comment(0) | ドクターkの修理事例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月17日

Leica Mシリーズのシャッタードラム破損。

久し振りにシャッタードラムの交換作業を致しました。先幕金具が傾いていたら先幕シャッターのリボンの接着が外れているか今回の様にドラムが破損していることが考えられます。多いのは高額修理につながるシャッタードラムの破損が多いです。原因はやはりメンテナンスを怠った原因で、このドラムに過度な負担が加わり破損したと考えられます。今回は珍しくライカM2ですが多い機種はライカM5が多く発生しております。
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ドラム交換の場合は機種によって若干の違いは有りますが基本的にはシャッターダイヤル基板の3本ビスを取り外す事でシャッターダイヤル基板が取り外せますので、その後はドラムを上に抜く事で交換が可能です。
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作業に夢中になり途中の撮影が出来ませんでしたが、さすがライカですね、このドラム交換では注油及びドラムのガタ調整/シャッターテンション調整/調整カム等々で完璧にシャッター精度が出せる事が出来ました。
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posted by ドクターK at 13:19| Comment(0) | ドクターkの修理事例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ハッセルブラッド503シリーズの外観シボ交換。

このシリーズに使用されている外観のシボ革の経年劣化による縮みとか接着部品の化学変化による粘着状態が始まりシボ革が簡単に剝がれる状態になります。これは、ボディ/マガジン全てのシボ革が同じ状態になりますので一式の交換になります。縮んでいる事と接着剤での再利用が出来ません。処理と致しましては全てのシボ革を取り外してシボ革下の粘着物を綺麗に取り外しての作業になります。
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手間が掛かりますが、この様に綺麗に下の粘着物を取り外します。
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オリジナルのシボ革は払底部品に成っておりますので国産のシボ革になりますがオリジナルよりも丈夫で美しく仕上がります。
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posted by ドクターK at 12:43| Comment(0) | ドクターkの修理事例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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